痩せるために必要なことは「カロリー収支をマイナスにする」ということ。
消費したカロリーよりも摂取したカロリーのほうが多ければ体重は増えていくし、少なければ体重は減っていきます。
ではどうやってその数値を算出し決定していくのか?今回はそれを紹介していきたいと思います。
ポイントは以下のとおり。
- 自分の基礎代謝を算出
- 基礎代謝に運動量を掛け合わせる
- 減量ペースによってマイナス幅を調整
以下で、それぞれの項目について詳しく解説します。
Contents
自分の基礎代謝を算出
自分の基礎代謝を算出する方法は以下の計算式を使ってください。いくつか算出方法があるので例を載せておきます。
Harris-Benedict式
【Harris-Benedict式】
- 男性:88.362+(13.397×体重kg)+(4.799×身長cm)ー(5.677×年齢)
- 女性:447.593+(9.247×体重kg)+(3.098×身長cm)ー(4.330×年齢)
こちらの計算式だと、太っている人は基礎代謝が高く算出され、痩せている人は低く算出される傾向にあるのが難点です。
Katch-mcArdlle式
【Katch-McArdlle式】
- 男女共通:370+(21.6×除脂肪体重kg)
自分の体脂肪が分かっている人は、そこから除脂肪体重を算出し、上記の計算式で基礎代謝を計算するのが良いでしょう。
除脂肪体重の計算方法は以下のとおりです。
- 除脂肪体重:体重ー体重×(体脂肪率÷100)
Testosterone式
【Testosterone式】
- 男性:10×体重kg+6.25×身長cmー5×年齢+5
- 女性:10×体重kg+6.25×身長cmー5×年齢+161
ツイッターのフォロワー120万人以上のTestosteroneさんが著書のなかで紹介していた計算式です。
こちらの計算式はシンプルで使いやすいと感じました。
ちなみに身長172cm、体重68kg、体脂肪16.5%の40歳男性が上記3つの計算式を使って基礎代謝を算出すると以下のようになります。
- Harris-Benedict式:約1598kcal
- Katch-McArdlle式:約1596kacl
- Testosterone式:約1555kcal
だいたい誤差の範囲内なので、どの計算式を使うかは個人の好みで良いと思います。
そもそもどの計算式も完璧な数値を叩き出せるわけではないので、おおよその目安として捉えておくと良いでしょう。
基礎代謝に運動量を掛け合わせる
基礎代謝を算出したら、次は運動量を掛け合わせます。
1日の運動量は人によって違ってくるので、以下の目安を参考にしながら計算してください。
運動量の目安 | カロリー消費量 |
デスクワーク中心/軽く歩く程度 | 基礎代謝×1.2 |
仕事でよく動き回る/中強度の運動 | 基礎代謝×1.55 |
肉体的な重労働/高強度の運動 | 基礎代謝×1.725 |
普段はオフィスで仕事をしていて、通勤で軽く歩いたり、階段を使ったりする程度の人は基礎代謝に1.2を掛けましょう。
よく動き回る仕事をされていたり、意識的にランニングや自重の筋トレを行なっているような人は基礎代謝に1.55を掛けましょう。
肉体労働などの仕事をしていたり、スポーツの現場で選手達と一緒に激しく動いていたり、高強度の筋トレをしっかり行なっている人は、基礎代謝に1.725を掛けましょう。
先ほど紹介した「身長172cm、体重68kg、体脂肪16.5%の40歳男性」の消費カロリーを、Testosterone式×運動量で計算すると以下のとおり。
- 基礎代謝1555kcal×運動量1.2=1日の消費カロリー1866kcal
- 基礎代謝1555kcal×運動量1.55=1日の消費カロリー2410kcal
- 基礎代謝1555kcal×運動量1.725=1日の消費カロリー2682kcal
このように上記の数値が、1日に消費するカロリーの目安となります。
減量ペースによってマイナス幅を調整
ダイエット(減量)で重要なのはカロリー収支をマイナスにすること。よって上記で算出された1日の消費カロリー以下の摂取カロリーにしなければいけません。
ではどれくらいのマイナス幅にすれば良いのでしょうか?
個人的には1日500kcalのマイナス幅を目安にするのが、無理なく持続しやすい目標だと考えています。
1日に500kcalであれば、1週間で3500lcal収支をマイナスにしたことになります。
脂肪を1kg減らしたい場合、7000kcalを燃やす(マイナスにする)必要があるので、このペースだと1週間で500g減らせることになります。
2週間で1kg、1ヶ月で2kg、2ヶ月で4kgの減量に成功する計算です。
できる限り「はやく痩せたい」という思いから、もっとマイナス幅を大きくしたいと思うかもしれませんが、健康を害する可能性が高くなりますし、継続できません。
また「カロリー収支をマイナスにする」。これを守れば問題ないかというとそうではありません。健康的に痩せるためには摂取する栄養素も意識したいところです。
栄養素で意識したいのはたんぱく質、糖質(炭水化物)、脂質です。
詳細は別記事で書きますが、これらの栄養素をしっかり摂取しながらカロリー収支をマイナスにしようと思ったら、-500kcalくらいが目安になるはずです。
これを目安に、あとは自分の減量したいペースによって微調整すると良いでしょう。とにかく無理は禁物。-500kcalくらいを目安にすると考えてください。
同時に筋トレを行うことが大事
減量するときにはカロリーコントロールと並行して筋トレも行うことが大事です。
なぜ筋トレが必要なのか?それは体重を減らすことだけが目標になってしまうと、美しく健康的に痩せることができないからです。
脂肪を減らさずに、筋肉や骨、臓器など身体の脂肪を除いた組成分である除脂肪組織を失ってしまっては「太りやすいカラダ」となってしまうので意味がありません。
一時的に体重が減り「痩せた」ように感じますが「リバウンド」するのがオチです。
そうならないように筋トレを同時に行います。
筋トレを行うことで、摂取カロリーを筋肉の成長へと使ってもらい、可能な限り筋肉を減らさずに脂肪を多く減らすことができます。

記録日 | 身長 | 体重 | 体脂肪 | 除脂肪体重 |
開始時 | 172cm | 72.2kg | 21.6% | 56.6kg |
1ヶ月経過 | 172cm | 68.8kg | 18.1% | 56.4kg |
2ヶ月経過 | 172cm | 66.8kg | 16.4% | 55.84kg |
開始時比 | – | -5.4kg | -5.2% | -0.76kg |
僕のダイエット結果の数値を見てもらえば分かりますが除脂肪体重はあまり減っていません。脂肪は-4.64kgも減らしましたが、筋肉は-0.76kgで抑えています。
筋肉量を維持したまま「脂肪をより多く減らした証拠」ですね。これが理想です。
筋トレは基本的にはバーベルを使ったコンパウンド種目を中心に全身に負荷をかけることを推奨しますが無理は禁物です。
それまでに全く運動を行なっていない場合は、まずは自重での筋トレ、ダンベルを使った筋トレなどを高負荷の筋力トレーニングを行う前に実践することをおすすめします。
高強度の筋トレを行う準備ができたという人はコンパウンド種目で全身を鍛えていきましょう。コンパウンド種目って何?という人は下記の記事を参考にしてください。

また自重トレーニングは以下の記事でも紹介しているので参考にしてください。

ダンベルトレーニングは以下の記事で紹介しています。
